親孝行のための「家族信託」活用事例&実践ガイド
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土地の活用・継承

このページでは、家族信託の信託財産に、土地を含めるケースについてリサーチしています。ぜひ内容をご確認下さい。

家族信託に土地を含める場合

家族信託は、近年注目を集めている財産管理法です。

財産を所有している人が高齢になり、認知症などの病気を発症してしまうと、その管理運用にさまざまな問題が出てきます。例えば「判断能力が低下している」とみなされてしまうと、預貯金の払い戻しや、不動産売買ができなくなるケースが考えられます。

財産の中でも、特に土地の問題は複雑。家族信託を始める人の半数以上は「信託財産の中に土地などの不動産を含めたい」という希望を持っています。「運用管理が自分ではできなくなりそうなので、信頼できる家族などに任せたい」と考えているためです。

親が認知症を発症してから「家族信託という方法があったのか!もっと早く知っていれば…」、と後悔しないよう、あらかじめ知識を深めておきましょう。

ここでは、家族信託の相談実績は年間150件を超えるという『司法書士リーガル・パートナー』が取り扱った事例から、家族信託を活用して土地の継承等に関する悩みを解決した最新事例を紹介します。

アドバイザー「司法書士リーガル・パートナー」紹介

司法書士リーガル・パートナーのイメージ画像

家族信託サポートで年間150件の相談実績を誇るプロフェッショナルです。家族信託が「誰かのために無償で行うこと」が前提になっている仕組みであると考え、相談者の気持ちを最大限にくみ取った提案を展開。
年間600件以上の不動産法務関連サポートで蓄積した豊富なノウハウと、税務・法務にワンストップで対応できるネットワークを活かして、不動産取引・相続をはじめ、事業継承に至るまで、あらゆる課題解決を提案します。

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広い土地を分筆して豊かな老後を

相談者は、東京都在住のAさん(86歳男性)と息子(52歳)。Aさんは現在、都内の一戸建てに妻と二人で暮らしています。

財産は自宅の建物(相続税評価約1億円)ほか、預貯金、有価証券の合計約5,500万円です。

相談内容

長男は両親が高齢となり、古い一戸建てで暮らしていることに、心配を募らせていました。「土地が広いため、分筆して一部を売却し、そのお金で実家の建て替え費用を捻出したい。また、建物は『賃貸併用住宅』にしたい」という、具体的な希望があったそうです。

しかしAさんは年齢的に、不動産売買や建物建築のための打ち合わせへの対応が難しそう。また賃貸管理会社との客付け相談なども荷が重く、期間も1年以上かかる見通しでした。

そのため家族信託で長男に実家の土地建物を信託し、建て替え事業を進めて欲しいと考えていたのです。

司法書士・堀内先生が導いた解決方法

この事例では土地の一部を分筆し、売却したうえで建て替え費用を捻出するという、変則的な土地取引が可能でした。

土地には大きさや道路の形状など、さまざまな条件があります。このため、相談者の思い描いているヴィジョンが、どの土地でも実現できるとは限りません。また家族信託の受託者が建物を建設するため、金融機関から融資を受けるのはなかなか難しい、という現状もあります。幸運にも当初の予定通りに進められる、恵まれたケースだったのです。

司法書士リーガル・パートナーは、独自のネットワークを活かし、全体の趣旨を理解したうえで作業を実行できる測量会社や建築会社を紹介しました。

最終的にはAさんと長男の間に、以下のような信託契約が結ばれました。

この内容なら、以下の認知症対策が可能となります。

作業の中には自宅の建て替えも含まれていたため、高齢者でも生活しやすい内装を整えることができたようです。

司法書士リーガル・パートナー代表 堀内先生の想い

古い一戸建てでの暮らしは、転倒やヒートショックの危険があり、ご長男様は非常に心配していました。そのようなご長男様のお気持ちを汲んで、ご両親も、住み慣れた自宅の一部を手放すことをご納得いただけました。

「快適な空間でゆっくりと過ごして欲しい」と願わずにはいられないご家族でした。

3人兄弟に、不動産の相続で揉めて欲しくない…

相談者は東京都在住のBさん(75歳男性)。都内に自宅兼収益物件として、賃貸併用住宅一棟(相続税評価額約7,300万円)を保有しています。家族は、妻と3人の子供。不動産以外の財産は、預貯金約1,800万円と上場株式約600万円です。

相談内容

相談者は「自分の財産を3人の子供たちに平等に相続してもらいたい」と考えていますが「総財産に占める不動産の割合が大きく、子供のうちの誰かの、単独所有にすることが出来そうにない」と頭を悩ませていました。

またいずれ建物が古くなった際に「建て替えか、売却か」の判断に迫られますが、その時に「兄弟間で揉めて欲しくない」とも考えていたそうです。

司法書士・堀内先生が導いた解決方法

まず家族信託で委託者となるBさんは、受託者に3人兄弟のうちの長男を指定したいと考えていました。年長の息子を信頼し、先々の「建て替えか、売却か」の判断を委ねたいという希望を持っていたのです。

しかし「次男、三男への配慮もしっかりと盛り込みたい」という希望も、ないがしろにできない難しさがあります。

このため受託者には長男、受益者には3兄弟を平等に選定することで、公平な契約を結ぶ必要があったそうです。

例え兄弟の間でも、不動産の共有に揉め事はつきもの。家族信託がその良好な関係に水を差さないよう最大限配慮することが、この案件の大きなポイントだったのです。

最終的にはBさんと子供たちの間に、以下のような信託契約が結ばれました。

上記の内容で契約が締結されたことにより、Bさんが認知症となったり、他界した後でも、兄弟の間でトラブルが発生しない基本体制が、しっかりと整いました。

司法書士リーガル・パートナー代表 堀内先生の想い

相談者であるBさんのご希望に沿うように、家族信託の継続・受益権の共有という手法を提案した時「私の想いを汲み取ってくれているね!」とおっしゃっていただけたことが、とても喜ばしかったです。

今後も長い期間継続する家族信託ですが、皆様にとってベストな結果になるよう、引き続きサポートをさせていただきたいと思っています。

相続した遊休地の運用を息子に任せたい

東京都小金井市にお住いのAさん(61)からの相談です。Aさんの母Bさん(83)は、三鷹市の自宅と預貯金を保有していたのですが、昨年、未婚のまま他界されたBさんの妹から千葉県市川市の空き家を相続したとのことでした。なお、Aさんの父は他界されており、弟(57)が神奈川県川崎市に住んでいらっしゃいます。

相談内容

三鷹市のマンションに住むAさんの母Bさんは、今後、認知症になったときに備えて財産管理の対策をしておきたいとお考えでした。特に、Bさんの妹から相続した市川市の空き家について、このまま放置していても管理をしきれないため、何かしらの活用をしたほうがいいのではないかと考えていました。

司法書士・堀内先生が導いた解決方法

Bさんを委託者、Aさんを受託者とする家族信託契約を締結します。対象財産は、預貯金約3000万円と自宅マンション、市川市の空き家。特に市川市の空き家については、建物を解体・滅失し有効活用できる権限を付与しました。Aさんは、その権限に基づき建物を解体し、現在は駐車場(コインパーキング)として運用を開始しました。これにより、将来Bさんが介護施設や高額の医療の必要性が生じても、収入が安定し財産的に困ることはなくなりました。

本件は、売却するのではなくコインパーキングとしての運用をご提案することによって、アパートなどに比べて少ない初期投資で遊休地の運用をすることができた事例です。土地を売却した場合は譲渡所得税がかかってしまうのに加えて、相続時の課税金額の圧縮が効かないため相続税も増額になってしまいますが、不動産の形で保有を続けるため、現金で持つよりは相続時の税務上有利な状態を継続できます。なお、相続があった場合には、長男と次男とで市川市の土地を売却して清算をする予定ですが、運用の状況があまりにも悪い場合は、売却もできるようにリスクを管理しています。

司法書士リーガル・パートナー代表 堀内先生の想い

相談者Aさんの母親であるBさんは、ご自分では市川市の土地建物をどうしたらよいかわからず、悩んでいたそうです。「司法書士リーガル・パートナー」では、コインパーキングを専門的に扱っている会社数社と取引がありますので、スムーズにご提案ができました。アパートのような大きな投資が必要なく、それなりの収益を生むことが出来る利用方法(コインパーキング)がひとまず回り始めことで、安心していただたことが嬉しく思います。

よくある質問

受託者が着服をするリスクはある?

家族として信頼して選定した受託者が、委託者の想いを裏切る結果となるリスクについては、できるだけ考えたくないものですが…。残念ながら「ない」とは言えません。
ただし家族信託の場合、全財産の管理を任せるわけではなく、範囲を自由に設定可能です。
またトラブルを防止するため、第三者の司法書士に『信託監督人』を依頼することも可能です。

受託者が死亡した場合、家族信託の契約はどうなりますか?

家族信託の契約期間中に「受託者として選定された人物が他界する」という可能性があります。このようなケースの備えとしては、あらかじめ「第二受託者を選定しておく」という方法が挙げられます。
しかしそのような条項が契約の中に盛り込まれていなかった場合、また受託者だけでなく、委託者もすでに他界しているという場合は、受益者が新たな受託者を選出することになります。
またもし受託者=受益者という状態が1年間以上続くと、信託が終了するというルールもありますので、注意が必要です。

信託の内容は、途中変更できるもの?

変更はできます。しかし「委託者と受託者、そして受益者の合意が得られていること」が前提となっています。また契約内容を公正証書化している場合、その変更には、司法書士などの専門家のサポートが必要となってきます。もちろん費用も新たに発生すると理解しておきましょう。

【対談企画】相談相手の選び方・見極め方
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家族信託で実績多数の専門家

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